白竹堂のロゴに、実は七福神の一人である「寿老人」が描かれています。長いひげに杖を持った姿が印象的ですが、寿老人が七福神であることを知らない人も多いのではないでしょうか。 今回はそんな白竹堂のロゴにまつわる寿老人についてのお話です。

寿老人ってあんまり聞いたことあらへんな~
寿老人は「長寿」のご利益がある神様

寿老人(じゅろうじん)は、七福神の一人であり「長寿」のご利益がある神様で、他には家庭円満のご利益もあるとされています。七福神と言えば、財運や福を授ける神様が多いため、長寿を授ける寿老人は少し珍しい存在とも言えるでしょう。
寿老人の御姿
寿老人は、長いひげをたくわえた老人の姿をしています。手には杖や巻物、うちわを持った状態で描かれることが多く、穏やかな表情が印象的です。鹿や桃などの長寿の象徴とされているモチーフと一緒に描かれることもあり、古くから長寿の神として親しまれてきました。
寿老人のルーツ
七福神には、日本の他に中国やインドの神様がいますが、その中でも寿老人は中国の神様。道教の仙人で、南極老人星(別名:カノープス)と呼ばれている星の化身とされています。 この星は、南の空の低い場所に現れるため、南半球では見つけやすいですが、北半球の地域では大変見つけにくく、京都でもなかなか見ることはできません。 様々な条件がそろった時でないと見えない星であるため、この星が見えたら長生きすると言い伝えられ、古来より「南極老人星」と呼ばれ珍重されてきたのです。
白竹堂のロゴに寿老人

白竹堂で使用しているロゴには、扇を手に持った姿の寿老人が描かれています。このロゴは、屋号の『白竹堂』と共に、明治から大正にかけて多くの作品を残し「最後の文人画家」と称えられた富岡鉄斎氏によって贈られたものです。
長寿を象徴する寿老人は、300年以上に渡り紡いできた白竹堂の歴史とも通ずるものがあり、時代が移り変わってもなお、受け継がれている伝統とともに、白竹堂のロゴも長く親しまれています。

創業は江戸時代1718年やから
創業してしばらく経った明治から今の白竹堂の形になったんやね
京都で寿老人を祀る場所
七福神を祀る神社は日本各地にあり、京都では恵比寿天を祀る京都ゑびす神社、毘沙門天を祀る東寺が有名です。そして寿老人を祀る寺社も京都にあり、そのうちの2つをご紹介します。
革堂行願寺
平安初期に行円上人によって創建された、一千年の歴史を持つお寺です。創建時は一条通りにありましたが、幾度かの災禍の後、現在の場所に再建されました。境内には都七福神巡りの一つになっている寿老人神堂があります。また西国三十三所観音霊場の第十九番札所として全国に知られています。
法音院
鎌倉末期に無人如導宗師によって泉涌寺山内に創建され、応仁の乱の惨禍にみまわれたものの、江戸時代に現在の地に再建されました。洛陽三十三観音霊場第二十五番札所であり、泉涌寺七福神の寿老人を祀っています。
まとめ:寿老人と白竹堂
寿老人は、長寿のご利益があるとされ、古くから人々に信仰されてきました。扇子は末広がりの縁起物で、長寿祝いにもよく選ばれる品。長寿の神様である寿老人とも通ずるところがあるため、寿老人を描いたロゴを持つ白竹堂ではより長寿のご利益を感じられるかもしれませんね。 これまで長い道のりを歩んできた白竹堂ですが、寿老人の“長寿“の意味に恥じないようこれからも長く人々に愛されるような商品をお届けしていきます。