扇子づくりに欠かせない素材「竹」
本日は、日本で昔から生活や産業に用いられてきた代表的な三種類の竹と、白竹堂で使用されている加工された竹の素材とその商品についてお話します。


日本の代表的な3種類の竹

日本には多くの種類の竹が生育しています。
その中でも、古くから暮らしや工芸に利用されてきた代表的な竹として、真竹(まだけ)・淡竹(はちく)・孟宗竹(もうそうちく)があります。
それぞれに特徴があり、竹細工や建材、生活道具など、さまざまな用途に使われてきました。
ここではそれぞれの竹の特徴についてお話します。

真竹(まだけ)

真竹は、日本を代表する竹のひとつです。
比較的まっすぐに伸び、直径15cm、高さ20mほどに達します。
節には環が2つあり、節と節の間が長いことが特徴です。丈夫でありながら加工しやすく、竹細工をはじめ、さまざまな竹製品に利用されてきました。竹らしい自然な風合いも魅力で、古くから日本人の暮らしに身近な存在です。
また、真竹の皮は、黒褐色の斑点があり、比較的薄く、表面に毛が少ない特徴があります。通気性や水分調節などの性質を活かし、食品の包装にも使われてきました。


淡竹(はちく)

淡竹は、真竹とともに日本で古くから利用されてきた竹です。
直径3~10cm、高さ15mほどになります。
節には環が2つあり、表皮はやや白っぽく、細く割りやすい性質を持っています。そのしなやかさと繊細な表情を生かし、茶筅をはじめとする茶道具や、さまざまな工芸品の素材として用いられてきました。


孟宗竹(もうそうちく)


孟宗竹は、太く大きく成長する竹で、直径18cm、高さ22mほどに達します。
節には環が1つあり、節間が比較的短く、真竹や淡竹とはまた異なる、力強い存在感が魅力です。日本で見られる竹の中でも大型の種類で、肉厚で丈夫なことから、さまざまな竹製品や建材などに用いられています。

種類によってこんなにも特徴が違うんやね~


加工によって生まれる、竹のさまざまな表情

竹は、伐採したものをそのまま使うだけではありません。
用途や仕上がりに合わせて加工することで、明るい色合いになったり、深みのある色になったり、独特の艶や風合いが生まれます。
ここでは白竹堂の扇子で使用している加工された竹について、主な3種類を、商品とともにご紹介します。

白竹(しらたけ)

青竹を熱湯で煮るか火であぶって油抜きをし、太陽光や寒風にさらして白く乾燥させた竹のことです。別名で「晒竹(さらしだけ)」とも呼ばれます。
白竹の明るく端正な表情は、竹本来の美しさを感じさせてくれる素材のひとつです。

-白竹を使用した商品-
♦京絞り

染色工房『たばた絞り』の手によって染め出された扇面のブルーと白竹が爽やかで涼し気な京扇子です。


♦ほな実

扇子 ほな実 扇子セット イメージ画像

生地の淡い花と浮き出た刺繍の花とで、桜・山吹・藤それぞれの花が咲く景色を眺めているような遠近感を表現しました。扇骨には白竹を用い、優しく上品な印象のひと品です。


唐木染め(からきぞめ)

唐木染めは、黒檀や紫檀といった銘木である「唐木」のような、深みのある茶色や黒褐色など、落ち着いた色合いに染め上げられた竹です。

扇子全体が引き締まって見えるため、シックな雰囲気の扇子や、落ち着いた装いにもよく似合います。

-唐木染めを使用した商品-

♦日本の彩

扇子 日本の彩 扇子セット イメージ画像

日本の伝統色に染めた和紙を使用した京扇子。
唐木染めの仲骨と黒染めの親骨を使用し、シンプルながらも品格の感じられる扇子です。


♦彩詩

繊細で柔らかな筆致の花々を描いた扇面に、落ち着いた色合いの唐木染めの扇骨を合わせた上品な扇子です。


焼煤竹(やきすすたけ)

焼煤竹は、希少な本煤竹の色合いや風合いを、人工的な加工によって表現した竹材です。本煤竹が長い年月をかけて自然に燻されることで生まれるのに対し、焼煤竹は人工的に煙で燻すなどの加工によって、飴色や渋みのある落ち着いた表情に仕上げられます。
その趣のある色合いは、扇子の骨にも用いられ、和の美しさと落ち着きを感じさせます。

-焼煤竹を使用した商品-
♦焼煤絹張

扇子 焼煤絹張 扇子セット 風神雷神 イメージ画像

和紙と絹を張り合わせた絹張の技法を用いた扇面に、煙で燻し独特の風合いをつけた焼煤竹の扇骨を合わせた京扇子。


♦舞扇子 金彩雲


落ち着いた色合いに、まるで雲が広がるような、優しい金の模様をあしらった上品な舞扇子。
扇骨には焼煤竹を使用し、趣のある落ち着いた仕上がりとなっています。


まとめ

今回、「竹」の素材についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。
扇面の柄や色で扇子をお選びいただくことも多いかと思いますが、竹について知ると、また違った扇子の魅力に気づくことができるかもしれません。
ぜひ、今後の扇子選びの参考になさってくださいね。

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